内装・建築坪単価について

開業坪単価

今回は内装、建築にかかわる費用を徹底解説していきます。15~20年前までは内装工事で坪単価30~45万円という時代が続きました。
しかしここ数年は坪単価が60~80万円ほどという倍に近い金額に上がってきています。
坪単価というのは1坪当たりいくら、つまり坪単価60万円で60坪のクリニック内装を行う際に60万円×60坪=3600万円かかる計算になります。ちなみに建築業界でも金額の高騰が進んでおり、木造建築は以前は坪単価60万円→80万円、S造建築(鉄骨造)は80万円→100万円、RC建築(鉄筋コンクリート造)に至っては坪130万円程度まで値上がりが続いている状況です。
その要因の一つとして挙げられるのが人件費の高騰です。労働環境改善が叫ばれ1日における労務時間の徹底や休日の設定など作業時間が以前より厳しく管理され工期が以前よりかかるようになっています。さらにcovid-19や紛争の影響で商品が生産できない、入荷しないといった現象が頻発し引き渡しが遅くなる、不完全な状況で引渡し、商品入荷次第、取り付けを行うといった事も起こっています。

更に原材料費も併せて上昇しており、各メーカーから取引先などに1年に数回「〇月より下記商品一律15%値上げします」と連絡が入っている状況です。
クリニックを開業する場合、数年前から検討していくと思いますが、当時提出された概算見積金額では対応できず、見積りの有効期限を短く設定しているところが多いです。
クリニックを開業するにあたり、すでに開業済みの先輩、知人、友人などから情報を仕入れることはよくあることですが、建築・内装工事費については直近で開業された方以外の情報は正確ではないといえます。この単価は一度上がったからにはバブルがはじける、リーマンショックのようなことが起こらない限り下がらないのが実情です。
建築業者、内装業者も様々な会社があり、それぞれ得意分野や手掛けている範囲が異なります。クリニックの設計や施工も多くの経験を積んだ会社はそれなりに知識も豊富で、診療科目によってそれに適した間取りや医療機器によってそれに適した電気関係の配置を提案してくれるので安心していただけます。
クリニック設計の経験のない設計事務所が設計した際に、ドアが狭く内診台が内診室に入らない、オートクレーブが稼働したらブレーカーが落ちた、LAN配線が全然足りなかったなどという笑えない話も実際にありました。
最悪の場合、保健所の検査で指摘事項が多く予定している開業時期に間に合わないといった事例もございます。内装工事の金額についても同様、最近では悪徳業者は淘汰されて少なくなりましたが、以前はわざと安い金額を提示しておいて設計が進み引き返せない段階で、「すべて別途です」と、一般的に含まれるべきものも見積に入っていないといった話も聞きました。これは特に悪質な例ですが、経験、知識不足から上記のようなことも多々発生します。
「こんな装備や設備がクリニック設計に必要だったと思わなかった」「開業まで時間がなく、業者さんの変更も不可、結論として見積に含まれていなかった数百万円の金額を追加で支払うことになった」となればまさに悲劇です。

内装費用は開業資金の中でも大変大きな割合を占める内容となりますので、最低2社程度は相見積もりを取得して比較することをお勧めいたします。当社では、医療に特化している内装業者をご紹介可能でございますので是非一度お気軽にご相談ください。

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